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ジョン・ドー、ジェーン・ドー、そしてデイビッド・コーエン<名無しの権兵衛> [研究日誌]

身元不明・姓名不詳の女性は「ジェーン・ドー」と呼ばれます。特に米国の警察ドラマなどで、身元不明の女性の死体が見つかると、身元が判明するまでは「ジェーン・ドー」と呼ばれます。男性版はジョン・ドー。

私の好きなドラマの一つに英ドラマ『ホワイトチャペル』があります。日本の警察ドラマのように現場の刑事たちとキャリア警察官(管理官?)の軋轢があったり、メディアの報道に振り回されたりします。どこの国も縄張りだの、警察官僚の傲慢だのがあることを知ることになります。

警察がお世話になっている病院のコーエン医師は優秀で面倒見がいい。救急医療の現場ではなかなか頼りになる専門家です。

ネタバレですが、シーズン1の連続殺人犯がコーエン医師だったのですが、ここからが問題です。警察が追い詰めたコーエン医師は身元不明・姓名不詳で結局つかまりません。

そして、皮肉にもデイビッド・コーエンの名前自体が彼の正体を現していたのです。19世紀の英国で身元不詳のポーランド系ユダヤ人のことをデイビッド・コーエンと呼んでいたそうです。

英国を震撼させた切り裂きジャックの犯人候補の一人がデイビッド・コーエンと呼ばれたポーランド系のユダヤ人でドラマの犯人像と重なります。

日本だとさすがに「名無しの権兵衛」とか「日本太郎」と名乗ったら、初めから怪しすぎてドラマにもなりませんが、切り裂きジャック事件から百年経つと犯人のイメージは残っていても名前は忘れられている点がドラマを面白くしていました。

2020/06/11<曇時々雨>
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