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今はどうなっている?<『「旧制第一中学」の面目』(2022)> [本棚]

昔は「一中、一高、東大」と勉強の最上のコースを表現しました。「末は博士か大臣か」との言葉とともに、国家に貢献する優秀な人物の指標であり、道筋でした。

旧制でいうと、父は府立六中、母は神奈川一中出身。この本にも出てくる学校に行っていました。

出身者を見ると錚々たる人物たちがいる半面、現在の明暗を見ると感慨深いです。

府立一中(現在の日比谷高校)にある程度水をあけられているものの、府立六中(現在の新宿高校)は健闘しています。

逆に神奈川一中(現在の希望ケ丘高校)は凋落激しく、新興の横浜翠嵐高校などとの差は広がるばかり。

母に「こんな本あったよ」と貸したところ、「ほんと、この通りよね」と凋落ぶりを認めていました。

戦後すぐに新制高校に移行した最初の頃の父母の時代、まだ旧制中学の伝統やレベルが維持されていたようです。

しかし、私学(開成、麻布など)の躍進はあれど、引き続き強い都立高(日比谷、戸山、新宿)に対し、私学が強力な神奈川(栄光、聖光、浅野、フェリスなど)では、交通の便も影響し、希望ケ丘高校は振るわなくなった。

昔の栄光を取り戻すのも大事かもしれませんが、中高一貫校として再編成し、独自の教育カリキュラムを組んだり、生徒の部活動を後押ししたり、将来の日本を担う人材の育成など本来の「一中・一高」の目的に戻るのも有りではないかと思います。

978-4-14-088669-4.jpg
<本のデータ>
ISBN 978-4-14-088669-4
『「旧制第一中学」の面目』
小林哲夫・著、NHK出版新書

2023/11/30<曇>
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