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スピードですよ、スピード<英訳と人事評価> [研究日誌]

本日は仕事の話で恐縮です。

他の部署から無茶な発注があって怒り心頭でした。こういう仕事の振り方を「無茶振り」というらしいです。

無茶振りというのは、元々がお笑いで用いられる「フリ」の一種で、返答に困る話題を投げかけることのようです。本来は相手方のキャラクターに合わせて、笑いにつながるように話題を振っていく(=フリをする)ことから来ています。

転じて、職場における無茶振りとは、困難な仕事を無理やり頼むこと、となります。

こんなこと、誰しも経験していることですが、最近とみにその無茶度合いがひどいことが気になります。「皆がギスギスして仕事をしていると、いいアイディアも浮かばないよ」と年がら年中言っているのですが、全く効果がないと感じています。

結局、担当部署では扱いに困り、私のところに「仕事のお願い」という名の無茶ぶりが来たのですが、1週間ほどで仕上げてほしいという英語の資料の作成です。ほぼ全体が日本語資料の英訳ですので、外部の専門業者に頼むと高い、かといって自分の部署ではできないという代物。

他にたくさん仕事を抱えている私(読者の皆さんもそうでしょう)にそんな余裕はない、と突っぱねたいのですが、変なものを(発注元部署が)作って社外に発表されたら恥ずかしいので、引き受けました。

通常業務の合間を縫って作業し、使用時間を合計すれば約半日で仕上げました。時にはわざと彼我の差を見せつけて、他の部署の無能ぶりを知らしめないといけないと思うのですが、結局「わあ、すごい、もうできたんですか、助かります」という反応だけで、こんなことを頼んで申し訳ないという気持ちが微塵も見られない。

会社の上層部はことあるごとに「スピードだ!スピード経営だ!」と叫んでいる割には、スピード感に乏しい人は多いし、なぜにそういう人がいまだに中枢にいるのか、理解に苦しみます。

もう一つスピード感で言えば、いまだに職員の評価方法として、評価表の作成を求める職場が多いと思います。評価表というのは左側に「目標」が書かれ、右に行くに従って自分がそれをどの程度達成できたかを記入していく様式の書類です。

私が社会人になってからほとんどこの様式は変わらず、何をどう評価しているのか、これまた理解に苦しむ代物です。

外資系にいた時は評価はシビアで、それに合わせた評価システムでしたが、日本とは全く違いました。これなら「成果主義に基づく公平な評価」をされるし、自分も納得ですが、日本の会社のシステムはどうにもスピード感が足りないと感じざるを得ません。

私の個人的な考えですが、「年功序列」、「終身雇用」の名残なのだろう。いまだにそんなことないだろう?という人も、自分の会社の評価表及び人事規程・処遇表をよく見てほしいと思います。

自分が頑張った年の翌年には年収が50%や75%アップする仕組みとなっていますか?目標を全部達成しても、標準評価したもらえない仕組みになっていませんか?

賞与=ボーナスは前年の2倍になることはあっても、ベース給与が2倍になりますか?

実例を挙げれば、外資系で働いていた私は、本当に頑張った年(時間もかけ、組織に貢献し、実績を上げた年)の翌年、ベース給与が60%上がりました。もちろんハードルを自分で上げてしまったために、翌年はそれほど上がりませんでしたが、下がることもなく、頑張り続けました。

日本の評価システムでは、良くも悪くも毎年数%だけ変化し、ある程度の年齢になったら課長職にふさわしい評価と資格と給与、ある程度の年齢になったら部長職にふさわしい評価と資格と給与しか得られません。それも今ではポストが足りないからあまり上がらないよう調整されているように感じます。

人材登用を真剣に考えるのであれば、プロジェクト制にして、完成したら評価する、未達成ならプロジェクトからはずすくらいのシステムにしないと、結局は組織に貢献していない人が残り、貢献度の高い人はそれに見合わない評価・処遇に我慢できず他に職を求めて離れていきます。

2016/06/02<曇>
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