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地図は読み方次第<古地図の2つの謎> [研究日誌]

江戸市中の地図を見たことがある方は多いと思います。

しかし、この地図の正しい読み方を知っている人は意外と少ないようです。

日比谷を歩いていて、この地区の古地図が貼ってありました。

20220501map-1.jpg
<日比谷地区に該当するエリアの古地図>

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<松平薩摩守斉彬→鹿児島・島津家77.08万石>

20220501map-3.png
<松平大膳大夫慶親→山口・毛利家36.9万石>

20220501map-4.png
<松平肥前守直正→佐賀・鍋島家35.7万石>

20220501map-5.png
<松平安芸守斉粛→広島・浅野家42.6万石>

20220501map-6.png
<松平美濃守斉溥→福岡・黒田家52万石>

20220501map-7.png
<松平阿波守斉裕→徳島・蜂須賀家25.79万石>

謎その1:江戸時代、徳川家は親類で防護を固めていましたが、不思議と徳川家康の旧姓・松平の屋敷がやたらと多いですね。

答え1:徳川家が外様大名の懐柔のため、苗字を与え、親類扱いすることで歯向かうことを避けたのでしょう。

20220501map-8.jpg

謎その2:各大名の家紋が表示されているが、統一された位置にはありません。あっちこっちに家紋が配置されていて、はっきり言って見難いですよね?

答え2:当時大名屋敷は各大名の江戸における大使館のような位置づけでした。その為、建物の平面図は提供されず、どこから訪問したらいいのか分からないのが実情でした。そこで、建物形や配置は分からないものの、せめて門がどこにあるのか分かるように門の位置に家紋をデザインしました。

2022/05/01<曇時々雨>
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コメント 2

くるりん

oz所長、こんにちは
この色は、もともとの古地図がカラーリングされているのでしょうか?
あとからわかりやすいように着色したモノでしょうか。
北京の古地図を見たことがありますが、中国の古地図もおもしろそうです。街の成り立ちがようわかります。
文革で燃やされてしまって、あまり残っていないかもしれませんが、博物館などへ行ったら気にしてみてみます。
by くるりん (2022-05-03 08:41) 

oz

くるりんさん、コメントありがとうございます。

この地図は現代の地図の上に古地図を描いたもので、
うっすらと現在の建物名が見えます。

文革で燃やされたのは痛いですよね。あと、北京五輪で
旧市街の再開発が強引に進められ、古い建物がだいぶ
壊されたとも聞いています。
by oz (2022-05-04 00:12) 

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