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どうやって証明したの?<整数論:ABC予想> [研究日誌]

ABC予想は、1985年、スイスのデビッド・マッサー氏とフランスのジョゼフ・オステルレ氏により提示された整数論の難問です。

a+b=cという時、正の整数aと整数bの「和」であるcと、三つの数a、b、cそれぞれの素因数の「積」の間に、ある特別な関係があることが提示されました。

マッサー氏とオステルレ氏が提示して以来35年間、この問題は未解決で、世界中の数学者を悩ませてきました。

この度、京都大数理解析研究所の望月新一教授(51)がこの特別な関係を証明したと発表されました。

実は、2012年8月30日に同教授は abc予想を証明したとする論文をインターネット上に公開していました。

イギリス科学誌『ネイチャー』は、同教授は新たな数学的手法を開発し、それを駆使して証明を展開しているため「査読に時間がかかるだろう」と報じたそうです。

査読とは論文が正しいかを他の研究者が細かく読んで判断する作業だそうです。実験でいえば再現実験みたいなものと考えられます。

正しいかそうでないかはっきりしないと学会誌に掲載しても意味がありませんから、慎重になるでしょう。

結局8年ほどかかって2020年4月に査読が終了し、同教授の論文は京都大学数理解析研究所の編集する専門誌「PRIMS」に掲載されることが決まりました。

600ページほどの論文で、同教授は新しい手法を開発して証明したこともあり、その手法を理解することから始めないといけないので、なかなか一般の方が読んで分かるものではないと思われます。

そうなると、どうやって証明したのか、解説本が出ないと分からないということになってしまいますね。。。

2020/04/03<曇>
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