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政府系ファンドに売却<その後のクライスラー・ビル> [研究日誌]

先日書きましたニューヨークにあるクライスラー・ビルの売却の話題ですが、とうとう現実となり、売却先が正式に発表されたようです。

ロイターが伝えるところによりますと、関係筋の話として、米保険大手プルデンシャル・ファイナンシャルは8日、ニューヨーク・マンハッタンの摩天楼を象徴するクライスラー・ビルの持ち分75%をアブダビの政府系ファンであるアブダビ投資評議会(ADIC)に売却しました。中東のファンドがマンハッタンの有名オフィスビルの過半数の持ち分を取得するのは、過去2か月足らずで2度目だそうです。未確認情報ですが、ADICはプルデンシャルが保有する持ち分取得に約8億ドルを支払ったらしいです。

このクライスラー・ビルの売却はアメリカの自動車産業の凋落あるいはアメリカ経済の低迷を象徴する出来事だといえます。クライスラー自身も破産申請をするのではないかとの噂も度々出て、軍需以外に米国の産業界を牽引してきた自動車産業が岐路に立たされているのは事実でしょう。

アメリカ人の受ける印象としては、日本企業がニューヨークの不動産を購入していたバブルの時期よりは評判が悪いとの話も伝わっています。「所詮、資源のない日本はバブルに踊っていただけ」だが、アラブは原油価格を吊り上げて、自動車がないと生活できないアメリカ国民を苦しめており、「ニューヨークのビルに飛行機を突っ込ませた連中だ」との過激な意見も出ているようで、今後のアメリカ国民の感情論が政治を動かすようなことになれば、世界的に正常が不安定化し、欧米対アラブ(正確には産油国)から本当のオイルショック(第3次オイルショック)になりかねません。

過去のクライスラー・ビルについての記事はこちら:
http://slate-grey.blog.so-net.ne.jp/2008-06-19

2008/07/11<曇>
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